高齢者虐待
高齢者虐待のニュースが聞かれるようになってから,その数は増えこそすれ,減ることはありません。超高齢社会において,ご自身でご自身の老後を考えることの大切さはもとより,すでに介護施設や自宅などで虐待にあっている高齢者に目を向ける必要があります。
虐待かな?と思ったら,どうもおかしいと感じたら,弁護士にご相談ください。高齢者虐待は密室で行われ発見が遅れがちで,もっともスピーディーな対応が要求される事案のひとつです。
1,高齢者施設に入所すれば一安心? 高齢者施設職員による虐待の現状
近年,度々センセーショナルな虐待事案がニュースで取り上げられるようになりました。高齢者虐待に対する世間の注目度が高まっているものと思われます。
近年の高齢者施設職員による虐待は以下のとおり(厚労省統計参照)
全国における介護事業者の数,サービスを利用している高齢者の人数からすると,相談通報に至り,実際に虐待認定される件数は非常に少ないと思われます。
これは,施設内での虐待は,第三者の目が届かないことが多いため,発覚が難しかったり,遅れたりすることが原因と言われております。
すなわち,将来自分やご家族がお世話になる施設や事業者をきちんと選定しないと,虐待の危険にさらされる可能性が高くなってしまいます。
高齢者施設内での虐待は,圧倒的に身体的虐待が多い状況です。
虐待を受けている方の20%を越える方が,いわゆる「身体的拘束」を受けたことがあるとされております。
高齢者施設を選定する際には,自分・家族によりよく内情を確かめ,様々な機関や介護業界に詳しい方々へ相談してから決定することが重要と言えます。
2,家族・近親者による虐待の現状
いわゆる家庭内における虐待は,より一層深刻な状態にあります(厚労省統計参照)。
施設における虐待とはケタ違いの状況です。
虐待内容を見てみると,身体的虐待・心理的虐待が多い状況です。
親族,ケアマネージャー,介護事業者,等々からの通報が多い傾向にあります。
虐待内容を見てみると,身体的虐待・心理的虐待が多い状況です。
親族,ケアマネージャー,介護事業者,等々からの通報が多い傾向にあります。
3,高齢者虐待かも!
では,虐待が疑われた場合にはどのように対応することが必要でしょうか?
まず,他の親族が当該高齢者を虐待者(施設による虐待,家族・近親者による虐待ともに)から分離させることが可能であれば,いち早くそのような対応が必要です。一番大切なことは,高齢者ご本人の生命・身体・財産が脅かされている状況からいち早く脱却することだからです。
また,各地の地域包括支援センターが虐待通報の窓口となっております。警察などへの通報も必要になる場合があります。
地域包括支援センターは,虐待通報を受けると原則48時間以内に事実確認のために行動します。日頃から自らの地域におけるセンターの連絡先を確認しておきましょう。
4,具体的事例に基づいて
その後,地域包括支援センターが当該高齢者施設へ事実関係の調査へ入る。担当弁護士が,ご家族とともに,地域包括支援センターより事実確認等の調査内容について説明を受ける。
身体的虐待については事実確認が困難であったが,心理的虐待については疑いが強いとのことであった。その為,施設に協議を申し入れたところ,施設からは拒否の回答あり。
親族と協議のうえ,高齢者施設に誠意がうかがえないことから,高齢者施設の変更を検討し,翌月転居となった。
施設における高齢者虐待の場合,密室の中で虐待が行われることが多く,隠蔽されてしまう可能性が高い。特に,親族の関わりが疎遠な場合に発見が遅れてしまい悲惨な状況となってしまう傾向が強いと感じる。
親族やケアマネージャーの方々は,施設との信頼関係を構築しつつ,虐待が疑われる場合には,早急に対応することが必要である。生命に関わる場合もあることから,疑いの時点でも通報・相談をすることが大切である。
弁護士法人龍馬では,複数の弁護士が高齢者虐待専門職チームへ所属しており,積極的に高齢者虐待の問題への対応しております。高齢者虐待でお困りの方は,ご連絡ください。
高齢者施設職員による虐待に関して~弁護士法人龍馬ができること
・高齢者施設との協議,事実関係確認等の支援
・行政等への申し入れの支援
・損害賠償請求等の支援(交渉・訴訟等) 等々費用
協議,交渉案件 | 110,000円(消費税込)~ |
訴訟等の代理業務 | 220,000円(消費税込)~ |